●○ いただいた質問とお返事のメモ ○●

移転前のブログでお返事していたのですが、別場所に再掲載を希望される方が多かったので、
こちらにメモとして置いておきますね。

★CG着色の時、何か気をつけている事、塗り方は何で勉強しましたか?
★絵について質問ですが、人体デッサンについてはどの程度勉強しましたか?
★影の付け方のこつって無いんでしょうか?
★キャラの服選びとかどんなふうにしているんですか?
★イラストレーターを目指すものですが私は女の子の髪型がうまく描けません!
★原画家になるためにかかさずやっていたことがあったら教えてください
★自分の絵に個性を持たせるにはどうすればいいでしょうか?半年間悩んでます。
★いろいろ心のお返事。

●CG着色の時、何か気をつけている事、塗り方は何で勉強しましたか?

始めに、この質問に関してCG初心者の方と想定してお返事させて頂きますね。

○気をつけること……
彩色として気を遣うのは、沢山のCGをやっていると陥りがちなんですが
決まり切った影入れや素材感にならないよう、一枚一枚のシチュエーションにあわせて
彩色することですね。
シルクと木綿は影の入り方が違うよとか瞳の色素の濃さで瞳孔の見え具合は違うよとか。
彩色がはみ出したり、パーツ分けが間違ってたり(肌ヌキのところを髪の色でぬっちゃったりとか)そういった単純なミスがないように気を遣うのは大前提ですが。
でもプロなので時間で懲り方とか彩色方法は実際は変えてます。
締め切り重視でその中で読者にも納得してもらえる方法をとるというか…。
もちろん時間があれば最大出力で行きたいと常に思ってますよ。
慣れるとクオリティラインが見えてくるのでそれを状況に合わせて線引きする事にいつも気を遣いますね。

○何で勉強したか…
ラインアートだったり、8色ドットな頃からCG作業しているので
積み上げた技術は時代が変わるたびに積み木崩しでしたが、俗に言うフルカラーになるまではCGで出来る範囲で
一番美しく見えるようになめらかにメリハリに気をつけて彩色しよう程度の状況でした。
フルカラーになりマシンの方もストレスを感じさせない処理能力を持ってからようやく紙の上で絵を描いたり彩色するのと
同じ気持ちでCG彩色が出来るようになってきました。
CG技術を誰かにならったというのは、16色の頃、ゲームソフトハウスで某先輩にこっそり教わった事くらいで後は独学なのです。
小手先の技術(水表現とかタイルとかそういった素材パーツ作成)なんかは今沢山の本が出版されてるのでそれで十分かと。
CGで怖いのは、所詮CGツールはツールにすぎないってことで。
彩色ツールは所詮貴方のイメージを形にするための道具だって事をお忘れなくです。
どこまでも線が細く均一に出来る、フィルターやテクスチャーでリアル表現簡単、とかその一見綺麗にできちゃう魔法は
個性をだしたり絵にセンスを閉じこめたい人にはワナになりがちなのですよ。
その綺麗さで満足しちゃったCGというか絵は自分が満足しても他者にとってはふーん綺麗に塗れてるね!で終わってしまうかもしれない。
始めに「こういうイメージの絵を描きたい!」というパッションあってこそだし、それをこの便利な魔法の道具をつかって自分の中から
外に見える形に再現するのが絵描きやグラフィッカーの目指すところなんじゃないでしょうか。
CGの勉強をするなら、まず本物や実物を3Dで理解する観察力とそれを平面に表現できるパース能力を磨いた方が良いです
平面に奥行きのある世界を構築するわけですからこの基礎があるかないかでは天地です。
漫画のアシスタント試験じゃないですが、今すぐ
「なにも見ずに目の前の紙の上に、2枚サッシの窓を書いてください。」
「6畳の部屋に身長160CMの人が眠れるシングルベッドとその部屋の入り口のドアを描いてください」
どうですか?
その窓、鍵を開けてスライドして開けられますか?
その部屋の主人はベッドからおきてドアの前に立ったとき、そのドアの高さは主人の頭の上に30〜40?の余裕ありますか?ちゃんと外に出られますか?
毎日見てるようなものや空間スケールでも意外と細かい部分や3Dでパース把握は出来ていないもんですよ。
そういう部分をクリアしていくたびに一歩前進だと思います。
私も日々切磋琢磨中です、一緒にガンバりましょうぞ。

●絵について質問ですが、人体デッサンについてはどの程度勉強しましたか?

小さい頃からいろいろなものをあらゆる角度で描くのが好きだったので
ノートに画用紙にわしわしと描きまくっていましたが、本格的にアトリエに通ったりという意味でデッサンを学んだのは
だいたい4年間くらいでしょうか?結構短いです。
私が学んだ先生は、受験用デッサンのような内面を表現する系でなく実用的・基礎的な技術中心の写実的に紙に
対象物を雰囲気ごと写し取るデッサンを教えてくれる先生でした。
とても勉強になりましたよ。

●影の付け方のこつって無いんでしょうか?

影で迷ってる方は多いですよね。
そもそも影って言うのは、物体に光が当たって、その物体が光を遮って出来るモノなんで描く物体を立体として考えていけば自ずとわかりますですよ。
ただ漫画的表現になるとリアルにグラデーションで描くばかりでもないですからその影をアニメ的省略してメリハリのある影にする
その面積や入れる場所がいまいちわからないのだー!
と言うことでしょうか?
わかりやすくゲームのように省略されたアニメ系の影で説明するとしますね。
まず影を大きく2段に分けて考えてみてください。

部屋の中央に置かれたテーブルに物体A(トゲの生えた球体)が置いてある、ライトは部屋の左端天井に近い部分にスポットライトを設置

・1影…スポットライトがあたってできる、物体Aそのもの影(球体の表面や球体とテーブルの接地面に現れる影・一番大きな影)

・2影…物体Aの突起物部分が光を遮断して作る影(とげとげの影ですな)

大まかに行ってしまえばこういう感じです、球体が人物の衣装・シャツなら

・1影…体の形を理解できる大きな影・シャツ全体の影

・2影…シャツの皺の影

●キャラの服選びとかどんなふうにしているんですか?

普通に雑誌や書籍をテーマにあわせてあさったりしてますが、服を語る以上は服について最低限の知識は持っていたいなと思います。
キャラクターが安っぽくやっつけの芝居小屋衣装を着たように見えないよう、それらしく、服は服として存在してまとっているものとして描けるよういつも気を遣いますね。

●イラストレーターを目指すものですが私は女の子の髪型がうまく描けません!

女の子の髪型?というとどんなのでしょう…編み込んだり結い上げたりとかディティールですか?
それともキャラの個性を出すヘアスタイルと言うことかな…。
髪を思うように描きたいというのであれば、どんな髪を表現したいかまず決めて描いた方が良いですよ。
髪を「描く」上でコツがあるとしたら、短髪でも長髪でも、スピードをつけて一気に線を引くことですね。
サラサラした髪なら尚のことです。
くせのある髪ならそのくせにあわせたリズムと重さ(綿菓子の用に軽いウェーブならペンを軽く持ってふわんふわんと
タテ巻きロールの用にきつめにおもいなら強弱をつけながらぐいっぐいっと)リズムとスピードが髪を生き生きとみせてくれると思いますよ。

色々試してみてくださいね。



●CARNERIAN先生が原画家になるためにかかさずやっていたことがあったら教えてください

原画になろうと思ってなったといういきさつではなかったのですが……そうですね、コレをなくしちゃだめだ!というのはありますよ。
感動する心とその自分の中の感動を表に出す事です。
綺麗な景色を見て感動したとします、その感動を自分の作品ににじませて他者にも自分が感じた感動感じさせるとか
愛おしいと思った感情と心のフルフルなんかを、同じくキャラクターの表情に乗せるようにするとか
感動や感情を作品に出力する事がスムーズにできるようでありたいなと思います。
オタ業界のクリエイターさんてのは、自分の燃え萌え設定物語・感動・感情・様々な想いとか、そういうものを作品に形にして
提供提案していくわけで、この自分が受けた何かしらのパッションやインプレッションを外部に出力する作業が必要なんですよね。
感動の出力作業、これが、意外と難しいんですわ。

最近感動してますか?

●自分の絵に個性を持たせるにはどうすればいいでしょうか?半年間悩んでます。

個性は沢山描いていってそれでも消えない何かだと思います。
上で書いたことなんですが、見失ってしまったように思うならそれは多分自分なりの「感動の出力作業」が出来てないんだと思いますよ。
子猫とか動物見てかわいなーと思ったらどんなところが可愛かったのか思い出して描いてみてください。
売れ線の漫画絵を描くとか他の人はどう簡略して描いてるとか無視していいです
子猫、大きい耳三角形で可愛いとか、首の座りがふにゃふにゃしてるところが可愛いなーとか後ろ姿がとっくりみたいでせつな可愛い!とか
自分なりの感動ポイントを探って見てください。
例えば女の子でも、後頭部が大きめで形がたまらんなーとか、ちょっと内股気味の足のラインすばらしーとか手のひらの指のつけねの
くぼみがほちゃほちゃして可憐だ!とか…

自分が何かしら可愛いとかカッコイイと思った物のどこがどう自分にそう思わせたのかを吟味してそれを描いてみてください。
まず見失ったときは外面や表面よりも、本質に振り返った方が良いですよ。
貴方の萌えや燃えがその絵に映し出されていけば、その貴方が見つけた感動情報が絵に積み上がって貴方の絵になりますから。
いきなり山のてっぺんに登ろう目指そうとすると息切れもしますし樹海に迷い込むこともありますよ、つらく感じるならまず足下の道程を楽しもうじゃないですか。

●いろいろ心のお返事

Make your way, it's time to choose!

進路や将来の悩みとか不安の相談のメールを最近多く頂きます。
以下はその中でも多い内容に関してのお返事みたいなものです。
まとめベタで長文なので、心当たりのある方だけお読みくださいませ…!

存在理由の喪失感
挫折への恐怖
居場所がない
夢へつづく道が分からない
他人と関わるのがヘタ
環境が邪魔をして実力を発揮できない
とか……そういう不安や悩み、憤りってだいたいみんなが一度は経験するところなのだけど、雑草精神の人が多い私の世代と違って
現在社会人未満の世代の人たちはそこで立ち止まってしまう人が多いようですな。
責任の取れない取らさない快楽的情報とか、親切すぎていっそ余計な世話レベルであふれかえる将来への選択肢とかが、現実社会を生きていくのに
必要な鎧になる部分の、自分で探す勝ち取る飢えのテンションと攻めていく強さを育てる隙間を奪っしまってるのかなぁ。
金を払って見る夢は安く安易でひきこもりOKだけど、夢で金をもらうにはそれなりの行動力とアピールが必要だよね。
だって自分の内側でなく外側にいる他人に認めさせなければいけないんだから。
んー…うーん…
うまく伝えられるか自信などないのだけど、私なりの解決案をちょっと語ってみますね。
想像力と観察力、想う心と自分以外の眼差しを知る勇気は社会で生きていくうえで大事だと思うんですよ。
見ない聞かない話さない、日光のサルよろしく自己世界でびくびくと生きれば,
どんどん世界はせまくなって巨大な自己の樹海にまよいこんででてこれなくなるし、樹海には己を傷つける人も現れないけど、道連れも導く人にも
出会えないわけで……これはかなりの恐怖だよね。
その恐怖がまた心をちじこませて樹海の奥地へどんどん進んでしまうのかな。
要するに、怖がってる人は、自分がいる場所とか存在価値と位置の確認が出来ずに迷って怯えてるのかな?とメール読んでて思いました。
それにしても自分が世界の中心ににたったひとりでなんてとても恐ろしいことだ。
たった一人プレッシャーでつぶされそうになるのもわかる。

私もたった一人の責任とか戦わないといけない状況ってのをいつも背負っているのだけど、周りより先のビジョンを立てる責任
決断する責任、生活を預かってる責任、大事な場所や人たちを守りたいから日々とても緊張してるし負けられないしくじけられないと思う……
それでいっぱいいっぱいになって、日々同じ事をくりかえしてプレッシャーを積み上げていると、いつしか見える世界がせまくなってしまって
些細なことがすごくショックに感じたり戦闘態勢が崩れて弱くなってくる、そう一年に一度はすっごく不安になってつぶされそうになるのですよ。

私はちっとも強い人間じゃない、むしろ事象に敏感すぎて感情の起伏もはげしく泣いたり笑ったり火がついたりと心の波が激しいほうで
非常に心がもろい人間です。
ぶっちゃけ会社経営とか、リーダーとか向いてないなといつも自分を見て思うんです。
でもいっちょまえに大事なものや人やテリトリーを守りたいというプライドだけは異常に高いので、風上に立って旗を振っています。
大事なものや人、たとえばそれが猫一匹でも、その可愛い愛しいものがおなかをすかせてしまうとか寝る場所がないとか想像するだけで
私にはきつい苦しい悲しいのです。
だから頑張る!でも本当はもろいからたまにメンテナンスして自分の位置を確認して安心させてあげないともたないのです。
メールくれる皆さんより多分10年ほど先に生まれた私でもこんな感じです。
日々悩んで不安とも戦って、そして愛を感じで生きています。
私流の心のメンテナンス方法は、自分以外の視点を想像・観察することです。
今自分のいる繰り返しの日常の視点オンリーの世界じゃない、もっと沢山の命が密集した世界に、できるだけ自分が矮小に感じる世界に自分を放り込んで
それは大都市だったり生命がわんさか密集するジャングルだったり、沢山の歴史が通り過ぎた場所だったり…すぐそばにある海や山でもいいんですよ、
そこで静かに、その場にある生命力や積み重ねた物語を心で観察して想像するんです。
そうして圧倒的に大きな存在を感じたとき、世界から自分を眺めるような視点を感じた時にほっとするんです、自分そのものっていうのは
会社や学校もしくは家の中だけじゃなくて地球にのっかってる生命の一粒なんだなーと。

そうやって自分の位置を確かめるだけでも外の世界を生きていく気力がわいてくる。
なんか自分一人の世界の頂上に立って、世界を狭く考えすぎて無駄に怯えてたなと気がつく。
世界に一人になってしまうことを助けてくれるのは環境だけじゃなくて
外に広がる人のつながりとかも自分の立ち位置を教えてくれる大事な存在ですよ。
人の心が円として、そこにアナタとダレカの二つの円があるとする、人のつながりって、この円がオリンピックのわっかよろしく一部分重なってつながってる感じなのですよ、
そのつながってる部分を私は心の玄関と思ってるんでだけど、そこは相手の心の玄関でもあるわけで、想像力を働かせると、心の円を
一部重ねた互いの心の玄関がうまくつくれると思うのですよ。
たとえば、仕事でプレゼンする時やこれから友達になりたいと思う相手に玄関をひらいていくとする……今話してるこの瞬間、相手がどんな状況で
何を考えて自分に何を求めているか、もしくは相手には今何が必要なのか想像できれば、相手を理解する部分ができて、必要以上に傷ついたり怒ったりせずに
「あぁ、今このひとはこう考えてるから、こういう価値観をもってるからこんなことを言うんだな」と冷静に相手像を観察できてそして受け止められるし
もしくはコチラを気遣って思いやって言ってくれてる人の苦い発言も、次第に理解して受け止められるようになりますよ。
これが一番顕著なのは親の小言かな(笑)。
観察と想像力で相手と向き合えば、自分の伝えたいことも相手の心に届くように響きやすいように話すことも出来るだろうし、自分の都合で相手を見誤らないですむ。
相手も次第に心を開いて互いの玄関が重なってくるかと。
一方通行に自分のいいたいことだけやりたいことだけぶつければ、相手がいい人なら解釈して受け止めてくれるけどアナタ自身は相手を知らないまま
悪ければうまく利用されたり嫌われてしまったりということに。

ごめん、長文ですな…ふむむ……伝えたいことをまとめると、自分自信やその居場所が分からなくて不安な人は立ってる足元しか見てないから
自分も見えないし居場所の確認が出来ないだけかと。
取り巻く世界の視点から、他人の視点から自分を見る想像力があれば、
少しずつ自分のことも世界のことも分かっていくし、きっと今より恐怖や不安を遠ざけることが出来るとおもうのですよ。ということなのです。
自分のことも世界や他人のことも、恐れず『知る』ことで不安は解消されると思いますよ。
世界や相手がアナタがどんな人かどこにいるかを教えてくると思います。
おばけは見えないから正体わからんから怖いんです。
もちろん殻の外は常識と非常識が共存するリアル世界
自分以外の魂を持つイキモノの達がいっぱいだし
沢山怖いことや裏切りも痛いこともあるけれど
朝おきたら消えるようなはかない夢ではないから
自分が行動や言動を起こせばそれなりに変化はしていくよ
殻の中で知らない見ないでは不安もますし恐怖もつのる
案外しってしまったほうがその中にある温かさにも情熱にも出会えるもんだし
とにかく想像力・観察力はたらかせてアナタの魂に火を入れてください
まずははじめの一歩だよ〜!

Make your way, it's time to choose!

進めや進め時は来たなり!です!

うまくいえないけどそんな感じです。
これがお返事です。
みんな上を向いて歩こうですよ。